体外受精・治療周期を始めるにあたって

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1-6. 患者が飲用しているサプリメントや代替医療について

サプリメントの飲用が、治療周期や採卵時期の判断に影響を与えて困るとの連絡が医師からありました。実際に治療中の方からも、影響を心配する声が相談コーナーに届きます。そこで現状を確認しました。医師はどのように考えているのでしょう?
次の3つの設問から調査を行いました。
①サプリメントの飲用確認 
②サプリメントの飲用について 
③代替医療として効果を感じているもの
この結果から大切なことがわかってきます。
①のサプリメントの飲用確認では、半数以上の施設で確認をしていることがわかりました。サプリメントとはいえ、色々な成分が含まれていますから、治療周期における薬との関係から、ホルモン値に影響を与えることも考えられ、これが採卵に影響することがあるかもしれません。良い影響であればいいのですが、悪影響だった場合、治療をストップすることにもつながります。
治療に弊害が出たとする割合は全体の6%で、無いが91%です。
一方、推奨しているサプリメントもあります。
②のサプリメントの飲用については、
院内でも提供するサプリがあるが 72件(46%)
不妊症とサプリの検証も必要が 47件(30%)
患者によっては必要が 42件(27%)
飲用の有無は関係無いが 26件(17%)
でした。
推奨するサプリメントとして、葉酸、DHEA、メラトニン、ビタミンC、E、L-アルギニン、ヘム鉄、レスベラトロール、プラセンタがありました。
成分によっては弊害を確認している一方で、推奨しているものもあります。個人の状態、状況によって効果がある場合と、逆に弊害となる場合があると考えられるため、サプリメントの飲用を始める際は、主治医に相談しましょう。
全体的には、サプリメントの飲用については問題ないとするドクターが多いようですが、適切な飲用と飲用確認をすることで弊害は回避できるでしょう。
③の代替医療として効果を感じているものでは、栄養・食事指導が78件(50%)、運動指導が66件(43%)と多く、漢方は25件(16%)、鍼灸・整骨院23件(15%)、レーザー14件(9%)でした。
普段の生活習慣に関わる、食事指導と運動指導が上位を占めていることは、裏を返せば、生活習慣を変えることで妊娠への効果が期待できる面もあると考えられそうです。
その他、体重のコントロール 、サンビーマー(P.150)、適正体重までの増量、規則正しい生活、睡眠がありました。
代替医療においては、栄養(食事)指導、運動指導が圧倒的に多い結果でしたが、院内で独自に行うものについてはポイントを高くおいているというコメントもありました。

患者が飲用しているサプリメントや代替医療について

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