体外受精・治療周期を始めるにあたって

  1. ホーム
  2. 体外受精の現状
  3. 体外受精・治療周期を始めるにあたって
  4. 体外受精を行う夫婦への説明に関して

1-1. 体外受精を行う夫婦への説明に関して

説明に関して

治療施設では、患者への治療説明についてどのように考えているのでしょう? 患者に説明が十分にできていると思っているのか、不足を感じているのか、また、患者の理解不足を感じているのかを調べました。
ここでは57%にあたる88施設で、十分に説明ができているとしています。そして、説明不足を感じることがあるとするのは32施設でした。
また、患者に対して、理解不足を感じることがあるとする施設は意外と多く、56施設ありました。なかには十分に説明ができているが、患者の理解不足を感じるとして両方にチェックを入れて回答された施設もあります。医療提供者側が説明を十分だと思っていても、患者にとっては理解が難しい内容だったりすることもあり、その心配があってのことですから、さらに患者が理解できるように説明方法を検討する必要性を感じます。

説明会の有無

体外受精の説明は、患者夫婦を広く集めて行う集団説明会が増えてきました。それは、治療をどのような方針、方法で行うのかを事前に説明することで治療を理解してもらい、スムーズに診療を始められるようにするのが目的の1つです。説明会の実施は全体の58%にあたる85施設で行われていました。

説明会への参加条件

この説明会への参加は、予め自院の患者だけとする治療施設が44%あり、49%の施設で通院患者以外もOKとしています。通院患者以外も受けられる説明会は、病院選びをするためによい参考となるでしょう。

説明会での説明者は

説明会では医師が中心となり、スタッフも参加して不妊全般の説明を行っていることがわかります。その中でも培養士と看護師の参加率が多く、コーディネーターやカウンセラーが加わるのも体外受精の説明会の特徴であり、専門的な説明がされているようです。説明会で説明されること23例をあげて、それらの実施状況を調べました。知っていれば治療を受ける上で心強いことばかりです 。
ここでは、グラフにして比較するとともにTOP10を記しました。本来はTOP10という比較ではなく、全項目が「100%ではないの?」と思われることかもしれません。
しかし、そこは治療周期を進めるにしたがって、その都度必要な説明をしているのではないかと察します。

体外受精の相談

体外受精の相談方法

体外受精を受ける夫婦は不安や疑問、心配がつきものです。そのため、それら心のケアに対する対応も治療施設にとっては大切な業務として配慮されているところも少なくありません。その相談窓口としては外来という回答が多く、診察時を中心に行われていることがわかります。それ以外では、電話やメールもあります。最近ではカウンセリングを実施しているところも多く、その場合は面談という回答が多くありました。

相談の対応者

相談窓口が外来に多いという回答から、対応するのも医師が多いという状況はうなづけます。また、普段接する機会の多い看護師については、処置中も含めて何気ない会話から相談に乗ることも多いでしょう。
治療が進み、採卵以降は培養士が卵子や精子・胚の説明をし、コーディネーターは治療スケジュールに関すること、また、カウンセラーは心配や不安など専門的な相談にあたっていることもわかります。

体外受精を行う夫婦への説明に関して

Purchase本の購入はこちら

本誌では病院情報などさらに詳細を掲載しております。

本の購入はこちら 体外受精を考えているみなさまに、ぜひ読んでいただきたく、私たちは毎年、体外受精実施施設に特別アンケートを実施し、回答を集計するとともに全国の体外受精実施施設を紹介しています。 このサイトは、その中の情報をベースにしています。

書籍版では、回答のなかった施設含め、全国の体外受精実施施設の情報がご覧いただけますので、ぜひご購入してご覧ください。

サイトと違い、お手元におくことで、読みやすく、チェックもしやすく、集中してご覧いただけるでしょう。そして、体外受精のことや受けるために参考となる知識を十分に得ることができるでしょう。