妊娠判定について

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8-4. 妊娠経過について

ここでは、産科との連携から出産状況までを聞きました。
産院のドクターとは連絡が可能とする施設が98件、何かあった場合には本人から連絡を受けるようにしているが57件と妊娠中の経過についても、産院または本人から状況がわかるようにしている状況がわかります。また、無事に出産したかを確認しているが106件、出産状況を産院に確認することがあるが48件で、出産についても何らかの方法で情報を得ているようにしていることがわかります。
前設問で、紹介状を書いている治療施設が大半でした。紹介状をもらった病院では、多くのケースでその経過と結果を紹介元の病院へ報告書を返します。そのため、病院間での連絡が行き届いていると考えられます。多胎等、母子周産期センターに紹介する場合には、必ず不妊治療の状況を連絡している施設は、92施設でした。紹介する事例がなければその必要もないわけですから全体の件数が少なくなることも考慮してこの数字をみましょう。
また、過去にハイリスクの出産になったケースがあるは45施設、先天性疾患、外表奇形などをもったお子さんが誕生したことがあるが48件あり、これらの結果は現在治療を受けている方にとっては大変気になることでしょう。ただ、あると回答しているだけで、どれくらいの頻度で起こっているかは尋ねていないので、過度に心配せずにいましょう。
ハイリスク妊娠については、母体側の問題として妊娠高血圧症候群、HELLP 症候群、早産、肺塞栓症、常位胎盤早期剥離、弛緩発作、出産時の出血多量などがあり、胎児側の問題としては1絨毛膜2羊膜双胎、前置胎盤、低置胎盤、ダウン症などがありました。また、子宮筋腫核出術後の体外受精による妊娠から癒着胎盤となり子宮全摘となったケースや、心疾患を持っているケースなど妊娠前から母体がリスクを抱えていたことがハイリスク妊娠の要因になっていることもあり、体外受精を行う前から妊娠と出産を見据えることも重要だとわかります。
子どもの先天性疾患については、心室中隔欠損症、心肺動脈狭窄症、水腎症、多臓器奇形、先天性頚椎癒合症(クリッペル・ファイル症候群)、18トリソミーや21トリソミー、ターナー症候群などの染色体異常など。外表奇形では、口唇口蓋裂、多指合指、裂手症、副耳、尿道下裂などがありました。

妊娠経過について

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